村上正邦の不惜身命その144

● 東日本大震災から5年目に思うこと

 ありがとうございます

 今年も未曾有の大被害をもたらした東日本大震災の日である3月11日が巡ってきました。東北3県を襲った悲惨な状況を振り返る時、私は胸塞がる思いがします。
犠牲になられた方々の御霊よ安かれと祈ると共に、こうした惨事を再び惹き起こしてはならない、と私は強く思っています。

 古来、日本人は春夏秋冬の四季に恵まれ、豊かな自然環境の中で、山川草木にも神が宿ると考え、自然に生かされてきました。もちろん、「地震・雷・火事・オヤジ」と言われるように、自然はいつも穏やかではなく、時に地震や火山の噴火、台風などの自然災害に見舞われてきました。しかし、日本人はそうした自然の脅威をも、生活の中に巧みに取り込み、災害とも共に生きる智恵を身につけてきたのです。

 震災直後、私は被災地を訪ねましたが、この時、被災地自治体の長から、二度と津波の被害受けぬよう、刑務所の壁を思わせるような高さ20メートル余の防潮堤を作るとの話を聞いて、驚きました。そんな巨大な堤防を作り、高台で暮らせば、日常海を見ることも、波の音も聞かない漁師が誕生してしまいます。また、海岸の景観を損ない、そこに生息する小魚や貝類も死んでしまうのではないかと漁師がささやいております。

 古来からの歴史や、先人たちが身につけてきた生きる智恵を無視し、現代的テクノロジーだけで、防災計画を練り、実施しても、決して昔からの日本人の生活は取り戻せないのです。近代の技術を過信してはなりません。

 このさい、山川草木と共に生き、生かされてきた日本人の智恵を活かさねばなりません。未来の日本人に「あの時の人たちは、先人に学んで、素晴らしい復興を成し遂げたものだ」と言わしめるような復興を、一日も早く成し遂げてもらいたいものです。いや、私たち国民一人ひとりが、そうした思いで復興に取り組まねばならないのです。

● 政治の無策に憤りを感じる


 5年前の3月11日午後2時46分、東北地方を襲った東日本大地震。
 私はその時、永田町の事務所にいました。突如襲ってきた激しい揺れに愕き、一瞬身体が身震いしたほどです。この地震なら、震源地は激震に見舞われ、甚大な被害を受けたに違いないと思いました。
 
 震源地は福島県沖で、マグニチュード9.0の大地震、それに続く20mを超える巨大津波が東北の沿岸地方を呑み込みました。加えて福島第一原発事故による放射能汚染の恐怖が今に至るも続いています。

 被災地の惨憺たる状況は、5年後の今も変わっていません。政権は民主党から自民党へ代わりましたが、政治の無策が続いています。震災後の国会で、与野党が自ら果たすべき役割を放棄し、各党ともに復旧・復興が進まないことの責任を追及し、あるいは責任逃れをする姿を見て、呆れています。彼らの姿からは、困窮する被災者に思いを寄せる真情の一かけらも感じることが出来ません。
 
 5年が経過するにもかかわらず、復興は遅々として進まず、厳しい寒さの中で、17万人余の被災者は、仮設住宅や避難先で呻吟しているのです。

 このままでいいのか! 私は政治の無策に憤りすら感じるのです。
 
 私は震災後、毎年「祈りの日」を開催し、犠牲になられた方々の追悼を行ってきました。しかし、政治のこの体たらくを見て、もう「祈る」だけではいけない、復興を促進するため行動を起さねばならない時期にきたと痛感しています。


● 第5回「祈りの日」式典を行う

 
 私は5年前の東日本大震災の直後、各方面の方々に呼びかけて、この惨事で犠牲になられた人々を追悼し、ご冥福をお祈りしようと、「祈りの日」の式典を明治記念館で開催しました。以来、場所を憲政記念館に移して、「祈りの日」式典を行ってまいりました。

 今年も会場を埋め尽くす大勢の方々と共に、犠牲者の方々に哀悼の誠を捧げ、ご冥福をお祈りしました。式典には盟友の亀井静香さんや山口敏夫さんら、私が現役時代に親しくしていた方々も多数おいでいただきました。

 現役で獅子奮迅の活躍をされている亀井静香さんは、自然災害の相次ぐ時代を憂い、「文明の反逆を受けている。人類が崖淵に立たされていることを自覚し、脱原発を推進しなければならない。復興が遅々として進まないことを、政治家として恥ずかしく思う」と真情を吐露しておられました。

 私も同感です。原発事故に見舞われた福島県は、3月11日に地震と巨大津波で1600人余が亡くなられましたが、その後の避難生活のなかで、今日までに孤独死や自殺などで2400人余の方々が亡くなっています。必死の思いで地震や津波を逃れた人々が、その後、無残な死を遂げたのです。
 これは政治の無策以外の何者でもありません。

 安倍総理以下の政治家は度々、東日本大震災の惨状を視察しています。彼らは復興が進んでいる地域だけを視察し、まだまだ被災当時のまま放置されている場所には足を向けていません。「被災地に寄り添う」と言いながら、敢えて言えば、彼らは被災地をただ「見物している」に過ぎません。
 しかも、現政権は「東京オリンピックで東北の復興を!」という空虚なスローガンを繰り返し、20万人近い被災者を事実上「棄民」していることに気付かないのです。実に残念なことです。
 私は繰り返して言いたい。

 政治の無策こそが、被災者を苦しめているのです。

● 政治は恵まれぬ者、弱き者、貧しき者のためにこそある


 東日本大震災は、岩手・宮城・福島の東北3県を直撃しましたが、ここはかつて「白河以北一山百文」と呼ばれて、経済発展の対象から外されてきた、日の当たらぬ場所でした。しかし、戦後の経済成長を支えたのは、「金のタマゴ」と呼ばれ、東北地方からの集団就職で都会に出てきた中卒、高卒の若い労働力でした。

 私が大学に進学するために上京した頃、都心は建設ラッシュが始まった頃でした。そこで汗を流して働いていた人々は、農閑期に出稼ぎにきていた農民でした。現在の日本の繁栄は、東北の貧しい農民に支えられてきたのです。
 
 大都市が繁栄を謳歌する一で、労働力を失った東北の農家は疲弊し、農村共同体は崩壊していきました。こうして疲弊した福島県に札片を切って、国策として原発建設を受け入れさせ、経済成長を支える膨大な電力の供給基地にしていったのです。こうして我が国の経済発展を支えてきた東北地方が、東日本大震災に襲われ、5年後の今でさえ復興の目途さえ立っていないのです。

 これは政治の無策であり、政治の貧困そのものです。

● 恵まれぬ、弱く、貧しき者のために、野党は総結集すべきだ


 安倍政権は、恵まれぬ、弱く、貧しき者に目もくれず、新自由主義路線をひたすら驀進しています。東日本大震災の復興が一向に進まない背景には、こうした安倍政権の本質があると、私は考えています。
 
 経済格差は拡がる一方で、貧困家庭が急増しており、地方が疲弊し、過疎化が一段と進んでいます。その一方で、ITを駆使した金融関係者が我が世の春を謳歌し、億単位のタワーマンションは瞬く間に完売状況、超高級商品が売れまくっていると聞きます。
 政治は恵まれぬ、弱く貧しき者のためのこそ、力を注がねばなりません。
 私は現役時代、そうした政治信条から仕事をしてきました。

 いま、元総理の田中角栄さんが高く評価されているのは、まさに国民の安倍政治への強烈な批判の現れでもあります。
 
 しかし、現在、安倍政権は「強きを助け、弱きを挫く」悪代官の如き様相を呈しています。
 盟友亀井静香さんは、こうした状況を憂い、何としても野党の力を一つに結集して、一強多弱な現状に風穴を開け、健全な議会政治を復活させようと懸命な努力を重ねておられます。私は満腔の敬意を表し、同時に私にも応分の働き場所があればいいと思っています。
 今こそ、野党は現下の憂うべき現状を直視し、小異を捨て、大同につくべきです。

● 台湾の皆さまに心からの敬意を表します
 

 最後に申し上げます。5年前の大震災発生後、台湾から200億円以上の義捐金が被災地に届けられました。改めて、台湾の友人たちに心からの感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 この中でリーダー的存在だったのが、台湾の代表的企業エバーグリーン代表の張栄発さんでした。私は現役時代から親しくさせていただきました。その張栄発さんが先月お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。

合掌

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村上正邦の不惜身命その144 への3件のフィードバック

  1. 通りがけ のコメント:

    三宝の教え

    「3種の廃棄」

    たまごっちやポケベルがあっという間に絶滅したように、人間が作ったものは人間の手で簡単に絶滅することができる。

    _______________________

    1.まず「パチンコ店の景品買い換金所」を絶滅せよ。

    景品買いは質屋免許のない者がパチンコ店内外を問わず特定の場所で行えば、ただちに貨幣紙幣偽造と同じ内乱罪が適用される重大刑事犯罪である。

    内乱罪は、無期懲役以上死刑の極刑まである。
    情状酌量は、自首自白した場合を除いていっさい適用されない。
    _______________________

    2.人殺し以外に役に立たない武器銃器兵器の製造を、日本国内および海外日本大使館内において、いっさいがっさい止めよ。

    日本国憲法は、第九条で主権者日本国民に日本国外で集団で武器銃器兵器を使用することを、未来永劫厳禁している。

    これを破れば日本国憲法違反で、やはり上記の1.と同じ重大刑事犯罪の内乱罪が適用される。

    第九九条により、「天皇又は摂政(総理大臣)及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」が日本国憲法違反を犯せば、過失であると故意であるとを問わず、ただちに憲法違反の重大刑事犯罪(日本国刑法では重過失は刑事犯罪である)として内乱罪が適用される。

    ただし、天皇はすべての基本的人権を日本国憲法によって制限された主権者日本国民全体の「象徴」であるから、この場合天皇のみ刑罰の適用が免除され、直ちに退位して日本国籍と基本的人権を回復した上で終身禁錮となる。復位は認められない。
    _______________________

    3.解体しても核燃料の処分ができない放射能汚染垂れ流しの原発をドイツと同じようにすべて全廃せよ。

    日本の電力は水力発電と火力発電だけで十分である。

    人間が作った人工物であって、24時間365日莫大な電力を浪費し続けている世界一の電力穀潰しであるディズニーランド・ゲームセンター・パチンコ屋とテレビ局と携帯電話を日本国から絶滅させれば、莫大な余剰電力が生じてそれをまわせば日本人の商工業電力と生活電力はすべてまかなえる。

    電力会社の電気料金詐欺は厳しく刑法で断罪する。

    NHKと携帯電話の受信料通信料徴収契約は、日本国憲法第二九条私有財産権の保障に、真っ向から背く憲法違反である。これらの憲法違反である放送法電話通信法を使って料金を徴収している総務省は、日本国籍公務員組織であり、ゆえに憲法第九九条に違反する内乱罪が総務省公務員全員に適用される。
    _______________________

    以上の3種の人工物を日本の国から絶滅廃棄するだけで、直ちに日本国は世界一のGDPを達成することができ、世界中の国へ戦争の無い平和と放射能のない安全と地球に優しい江戸時代の日本の環境共存文化文明との三宝を、無償供与で援助することができる。

    _______________________

    ★阿修羅♪NHKで大暴言、憲法読めない高村副総裁が露呈―自民党改憲草案のデンジャラスさ 
    >>http://www.asyura2.com/16/senkyo203/msg/908.html#c26

  2. 通りがけ のコメント:

    三宝の教え「我塵を払わん我垢を除かん」

    「3種の掃除」

    ポイントは、一人一人が竹箒と塵取りを持って、めいめい自分の家の前の公共の道路や広場を、普段から和顔で少しずつ黙々と掃除することです。

    これは「佛陀を繞りて」山崎精華著;大雄閣刊本のなかの「愚かな槃特」大正蔵経第二十三巻、律部二、根本説一切有部毘奈耶巻第三十一、にならったものです。

    NHKに踊らされた安倍総理の集団自衛権で「派兵」されることになった自衛隊の諸君も、ヘルメットと防弾チョッキを着て武器を持たず竹箒と塵取りだけを持って、海外派兵先の戦争で破壊された町や道路を黙々と和顔で掃除して掃き清めて上げれば、世界中の人びとから感謝されることでしょう。

    先祖代々親孝行で他人に親切な仏心「和顔愛語」日本人ならではの海外派遣平和構築活動となります。

      南無釈迦牟尼仏 

    _______________

    ★阿修羅♪NHKで大暴言、憲法読めない高村副総裁が露呈―自民党改憲草案のデンジャラスさ

    「あたらしい憲法のはなし」文部省 昭和22年教科書通達
    >>http://www.asyura2.com/16/senkyo203/msg/908.html#c15

  3. 通りがけ のコメント:

    拡散『温故知新311 』

    大地震や原発事故で近接被災した主権者日本国民住民は、あるだけのタンス預金現金、キャッシュカード、通帳、家の権利書、保険証、携帯、のーとPC 、毛布数枚、タオル数枚、戸締まりとガス電気元栓切って、車(海辺は軽がよい)に家族で乗って、

    川内原発なら高速道路幹線道路がすぐに警察によって封鎖されるので、住居地に閉じこめられての放射能被曝を避けるため、警察の緊急道路封鎖前に迅速に宮崎県へ幹線道路を避けて山道伝いに脱出。

    山道途中の崖崩れも最近のエンジンが強い軽自動車なら通過しやすいが無理せず廻る。急がば回れ。

    川内原発放射能漏れ事故ならば鹿児島県内は直ちに電話、外出してのATM,、ガソリン補給、外食などすべて不可になる。

    宮崎県ならすべてOK。 
    よって親戚知人への連絡も宮崎から行う。車用充電器があればなお良い。

    当座のガソリンと食費を持ち出したタンス預金現金20万ほど(それ以下でも良い)で賄う。

    原発事故なら鹿児島県、地震なら震源地の県外へ脱出したら、すみやかに上記の補給や連絡が可能になる。

    熊本地震川内原発事故なら、脱出した宮崎からフェリーで四国へ渡って、四国中国に頼るべき親戚知人のない人は、ガソリンと食糧補給しながら、規制されていない道路や高速を使って、落ちついた安全運転で、とりあえず山口県岩国市へゆけばよい。

    岩国には日本全国の主権者日本国民が納めた税金から思いやり予算ですべての生活費を面倒見ている、広大な極東一の敷地面積を誇る米軍岩国基地があり、311の時のオバマ政権国務長官ヒラリーが言った『できることは何でもして日本人をお助けする』の言葉通り、日本在住期間が長い米軍基地司令官は日本人のように「義を見てせざるは勇無きなり」を知る青い目のサムライになっているから、地震や原発難民となったサムライの国の日本人が大勢で避難してくれば、必ず基地施設を開放して粉骨砕身救助支援活動に、敏速に取りかかってくれるに違いない。

    米合衆国憲法では、米国外にある米軍はすべて現地司令官の軍法指揮下にあり、現地司令官は合衆国憲法や議会や大統領の意向に何ら拘泥することなく、所轄下の米軍全軍をその独断裁量で作戦行動せしめ得ることになっているのだから。

    米軍基地司令官の日本の武士(サムライ)のように恥を知る廉潔な人格は、広く世界中が知るところである。

    日本のどこで何時大地震や原発事故が起こっても、日本全国の米軍基地から直ちに在日米軍全軍を上げて国際救助隊サンダーバードの如く、救助隊が駆けつけて不惜身命救助活動を粉骨砕身行ってくれることは、万国の万人が全く疑う余地の無いところである。

    和を以て貴しとなす日本国憲法第9条精神を、ひとりひとりが身体中に漲らせて、「心の色、赤十字・・・・・・」と歌いながら。

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